手術の翌日は、まだ麻酔が残っていたのだと思います。
朝には心電図をとる機器と酸素マスクが外されました。
それでも、血圧と体温の測定・血液検査・点滴など、何度も看護師さんの出入りがあり、ぐっすり眠っていたというよりは、ずっとうとうとしていたという感じでした。
硬膜外麻酔のおかげで、じっとしていれば痛みはありませんでした。
私が大学生だった頃、母も同じ手術を受けました。
その頃は、数日間は横向きに寝てはいけないと言われて、傷口の上には錘を乗せられていたそうです。
私の場合は、積極的に横向きになるように言われました。
初めは、身体を拭いてもらうために少し横向きになるのも、痛くて大変でした。
それでも少しでも早く回復したくて、ベッドのてすりを掴んで、横向きになってみたりしていました。
午後になると、看護師さんに、トイレまで歩いてみましょうと言われました。
起き上がるのも立ち上がるのも一苦労で、なんとか歩けたものの、めまいがしました。
それでもトイレまでは歩けたので、尿道カテーテルを抜くことになりました。
カテーテルを抜くのは痛いと聞いていたのですが、痛みはありませんでした。
硬膜外麻酔入りオサレバッグ。
でも、ここからがちょっと大変でした。
尿意があって、とても苦労してトイレまで辿り着いても、おしっこが出ない。
おしっこをガマンし過ぎると、尿道口まで来てるのになかなか出ない…っていう感覚になりますが、あの感覚のまま、ずっと出ないのです。
一旦病室に戻って、しばらくしてから再チャレンジしました。
やっぱり、出そうなのに出ない。
思いきっていきんでみたら、膣から出血しました。
怖くなって、部屋に戻って、ナースコールをしました。
カテーテルを入れて、おしっこを出してもらうことになりました。
やって来たのは、新卒ちゃんと先輩の二人組。半分は新卒ちゃんの練習のようです。
なかなか入らないようで、先輩が新卒ちゃんを叱り始めました…私の股ぐらで。
しかし、先輩も導入の角度がわからなくなったようで、新卒ちゃんに「そのままで待て」と指示を出したまま、病室を出ていってしまいました。
そのままでって…俺ベッドでM字開脚、新卒ちゃん左手で俺のまんこくぱぁで、ってことなのですが。
新卒ちゃんが、
「恥ずかしい思いをさせて、すみません。」
と、俺のまんこをくぱぁさせたまま、震える声で謝るので、
「先輩厳しいねえ。がんばってね。」
と、くぱぁされたままで答えました。
しばらくすると、先輩が別の看護師さんを連れて戻ってきました。
俺M字、新卒ちゃんくぱぁ、別の看護師さんペンライトで俺の尿道確認。
3人の看護師さんにまんこを覗き込まれるという状況は、普通ならとても恥ずかしいことなのかも知れません。
だけど私は、医療行為だと思えば特に恥ずかしくはなく、そんなことよりもおしっこを出したい一心だったので、ただ頭の中で、「なんじゃ、この光景は(笑)」と、半笑いになっていました。
幸いだったのは、なかなか入らなかったときも、やっと入ったときも、痛みはまったくなかったことと、その後導入してくれた看護師さんたちは、とても上手だったことです。
硬膜外麻酔の影響でおしっこが出にくくなることがあるとのことで、翌日、麻酔の注入を止めました。
その日の夜になって、ようやく普通におしっこができるようになりました。
この頃には、横向きに寝ること・身体を起こすこと・立ち上がって歩くことが、ずいぶん楽にできるようになっていました。
3日目には硬膜外麻酔の針を抜きました。
お腹の傷には水が染みないテープが貼ってあるので、もうシャワーを浴びてもいいと言われました。
でもこの日は熱が出て具合が悪く、シャワーはやめておきました。
あと、硬膜外麻酔が切れて、いままで感じなかった中身の痛みを感じるようになりました。
近所の人たちは、私のことを、妊婦だと思っていたと思う。
手術から、今日で6日目。
今日は発熱や頭痛もなく、少しアクセサリーを作って、シャワーも浴びました。
入院してから初めてお外にも出ました。
明日の血液検査の結果がよければ、明後日退院できることになりました。
いまは、咳やくしゃみをしたときと、油断せずに笑ってしまったとき以外は、痛みを感じることはなくなりました。
昨日より今日、午前より午後という感じで傷が治っていくことを実感して、すげえな、生き物の仕組み!すげえな、医学の進歩!と、感動すら覚えています。
そして。
日常を普通に送れるのって、ほんとに幸せなことなんだなあと、あらためて感じています。
そしてそして。
たくさんの方に、たくさんのお気持ちをいただいたこと。
ご主人様、家族、大切な友達、実際にお会いしたことはなくてもネットを通じて仲よくしてくださる方たち。
私は子宮を取りましたが、あなたたちにたくさんのお気持ちをいただいたので、プラスマイナスややプラスです。
ありがとうございました。
今日の空。
☆照れ臭いので、オマケ
『この病棟のトイレの個室の鍵が甘い件について』
1. 母が個室のドアを開けたら、中におばちゃんが入っていた。
2. 私が個室に入っていたら、隣の個室にて上記と同様の事故が起きている気配があった。
3. 私が個室に入っていたら、おばちゃんにドアを開けられた。
4. 私が個室に入っていたら、おばあちゃんにドアを開けられた。
なんかええねん、もう。
☆KIRAさん絶賛入院ちう
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